リボーンドールの作り方(植毛編:第1章)
私が実践しているリボーンドールの植毛について、4章にわけてお話します。
第1章 植毛ツール
第2章 植毛針とモヘヤ
第3章 仕上がりを美しくするコツ1:モヘヤの下準備
第4章 仕上がりを美しくするコツ2:植毛の中間チェック
今回は「植毛ツール」についてのお話です。リボーンドールの植毛には以下のツールが必要、またはあれば便利です。
必ず必要なツール:植毛針、ピンセット、ハサミ、歯ブラシ、水スプレー、クッション
あれば便利なツール:植毛針用のグリップ、赤ちゃん用の小さなブラシとクシ、化粧ブラシ、ノンスリップシート、ヒートランプまたは靴下ヒートパック
植毛方法によってはあると便利なツール:チョークまたは水性鉛筆
以下は【植毛針】以外のツールについての詳細です。植毛針については、第2章で説明します。
【ピンセットとハサミ】ピンセットは、極細の髪を摘まむのにとても便利です。ハサミは、植毛の下準備、または散髪する時に使います。
【歯ブラシ】植毛された髪を梳くために使います。先がギザギザなタイプと丸いタイプの2本を用意すると便利です。ギザギザなタイプは引っかかりが強いため、植毛の強度を確認するのに最適です。先が丸い小さなタイプは、生え際の髪を梳かすのに便利です。
【水スプレー】植毛された髪を梳く時は必ず髪を湿らせます。乾いた髪または絡まった髪を無理やり梳くと、抜け毛や切れ毛の原因になります。湿った髪を毛先からほどくように優しく梳かします。これはリボーンドールの髪の梳かし方にも適用できます。また髪を湿らせる方法は、髪に直接水をスプレーする方法とブラシに水をスプレーし少し濡れたブラシで梳く方法があります。私は必要のない部分まで濡らしたくないので、ブラシを濡らす方法で髪を梳かします。
【クッション】植毛する頭を固定するために使います。しっかり固定された頭を植毛する方が簡単ですし、針を使う作業ですので「滑り」によるアクシデントが起きないように工夫しなければなりません。私は、肩枕の両端を繋いだものを使用しています。
【ノンスリップシート】私はクッションの下に敷いて、更なる「滑り対策」をしています。
【植毛針用のグリップ】植毛針を直接使うより、植毛針用のグリップを使う方が「滑り」によるアクシデントを軽減できます。私は植毛針用のグリップを使いますが、植毛針に布を巻き輪ゴムで止めたものを使う作家さんも多くおられます。植毛針用のグリップはいくつかのグリップを使ってみて、自分に合ったものを使うことをお勧めします。ちなみに私は、2種類以上のグリップを交互に使います。グリップの形よって、グリップを握る手や腕の運動が変わりますので、手・腕・肩の疲れがかなり軽減されていると思います。
【赤ちゃん用のブラシとクシ&化粧ブラシ】私は歯ブラシで植毛の強度をチェックした後は、赤ちゃん用のブラシとクシを使います。また、植毛途中でリボーンドールの顔に付く髪は、化粧ブラシで優しく取り除きます。せっかく色付けした顔の部分を植毛途中で傷付けないように気を付けましょう。
【ヒートランプ】ビニール製の頭を温めて柔らかくするために使用します。柔らかくなった頭の方が植毛はしやすいです。しかし、温められたビニール素材は破れやすくなりますので、温めすぎには注意しなければいけません。私はエキストラソフトビニール素材のキットにはヒートランプを使いません。
また、靴下ヒートパック(米を入れた靴下を電子レンジで温めたもの)を頭に入れて温める方法もあります。これは手間がかかる方法ですが、温め過ぎる心配も軽減されますし、寒い寒い冬の夜、家族が寝静まった頃に電子レンジを「チン」と鳴らし、あったか~い靴下を準備するのはなかなかオツなものです。説明途中ですが休憩がてらにお粗末な短歌を…
【チョークまたは水性鉛筆】どのようなパターンで植毛をするかなど(植毛計画)を頭に描き込むのに使います。植毛計画については、第4章でお話します。
第2章は、リボーンドール用の「植毛針とモヘヤ」についてお話しです。上記の情報がお役に立てれば幸いです。
Note:イラストは、私が描いたイラストと作った短歌をもとに、プロのイラストレーターの姉にトレースしてもらいました。ちなみに私のオリジナル画には、私の頭にあったか~い靴下はのっておりません。これは姉の発想。このおふざけチックな発想でいつも楽しませてくれる姉に感謝。