一日一生、一体一生


リボーンドール制作中

2015年、左卵巣摘出の手術を受けた。それ以来、再発防止のための治療と定期検査は生活の一部になった。6月のカレンダーに記された検査の日を見ると少し緊張するが、前年に比べると次までの検査の期間も長くなった。

退院先から帰宅した次の日の朝は忘れない。朝の陽ざしで目覚めることができるだけで幸せなんだと思った。コーヒーの香りがこれほど素晴らしいとは知らなかった。不思議なほど全てが新鮮で、使い慣れたマグカップを初めて手に取るかのように大切に握りしめた。

その朝、決めたことがある。それは、「一日一日を感謝の気持ちで生きること」そして「他の人の一日も尊重すること」。そのためにも、「その日その日、出会った人には心優しく接しよう」と誓った。

一日一生の気持ちと同じ、リボーンドールも一体一生の気持ちで制作している。「この子が私にとって最後の作品になっても悔いは残らない」という気持ちで、一体一体、大切に丁寧に精一杯に仕上げている。そして、その時間、私はとても幸せである。


最新記事
カタログ
アーカイブ
ソーシャルメディア
  • Facebook Social Icon
  • Instagram Social Icon